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2014年08月02日

【沖縄】那覇市の“やちむん”壺屋焼の歴史をひも解いた良書



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沖縄・那覇市にある“やちむん(沖縄の言葉で「焼物」を指す)”の町・壺屋でスタートした壺屋焼の入門的な新書「壺屋焼入門」が、このほどボーダーインクから発刊された。

沖縄の観光名所の1つになっている「やちむん通り」と呼ばれる場所がある。石畳の道に昔の面影を残す建物が並び、散歩するだけでも楽しいスポットになっていて、観光客に人気の場所となっている。

そんな壺屋を拠点にした壺屋焼をテーマにした「壺屋焼入門」の著書であり、那覇市立壺屋焼物博物館学芸員でもある倉成多郎氏は、「最新の知見を活かした手頃な壺屋焼の入門書のようなものが、ながらく不在だった」ことを長らく懸念していて、今回の出版に至った。

本書のいいところは、「歴史」的観点から時系列に紹介しているだけでなく、その後に実際の作品に照らして歴史を振り返っているところ。国内外の政治、流行だけでなく、近代の都市開発の影響で焼物の原材料となる良質な土が不足してきたことなど、さまざまな状況に応じて、焼物が変化していったことが分かる。

もともと壺屋で焼物を作っていた人間国宝に認定されている陶工・金城次郎氏が、現在工房を構える読谷村(よみたんそん)に移った経緯は、那覇市が制定した公害防止条例で薪を使う登り釜の使用が禁止されたのが理由になっていること、沖縄の家屋でよく見られるシーサーを屋根や門の上に飾る風習は、意外にも戦後以降に広まったことなど、初心者でも十分に楽しめる蘊蓄が盛り沢山だ。

第三章の「壺屋焼の作り方」では、轆轤(ろくろ)の回転が日本本土と沖縄では逆なこと、作陶に使う道具も米軍の存在が影響を及ぼしているなど、興味深い内容が並ぶ。

ほか、「付録」として「壺屋を歩こう」と題した町歩きの手引きが収録されているのもうれしい。著者は最後の「あとがき」で、民藝運動を起こした思想家として沖縄の焼物にも大きな影響を及ぼしている柳宗悦氏の言葉「見て知りそ。知りてな見そ(見て知りなさい、知ってから見てはいけない)」という言葉を引用しているが、この新書を読んでから、本を片手に壺屋の町歩きを楽しんでみよう。

なお、この出版を記念して、8月17日(日)に、ジュンク堂書店那覇店で著者・倉成氏のトークショーも開催される。

「壺屋焼入門」
発売中 1080円(税込) ボーダーインク刊

倉成多郎「壺屋焼入門」出版記念トークイベント
2014年8月17日(日) 16:00〜 入場無料ジュンク堂書店那覇店地下1階にて開催
※同日17:30からは「やちむん通り まち歩き」も開催予定(要予約)

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