現在の位置 : TOP > ニュース・トピックス > 沖縄発映画『やぎの冒険』香港の配給会社と契約・アジア公開目指す
2011年07月13日
7月13日、沖縄県庁で、「香港フィルマート2011 沖縄商談・視察ミッション」におけるビジネスマッチングの成果に関する記者発表が行われた。
「香港フィルマート」は、成長する中国市場へのゲートウェイとして、世界の注目を集めるエンターテインメントコンテンツの総合見本市。本ミッションは、2011年3月21日~24日に行われた「香港フィルマート2011」に、水野大輔ジェトロ沖縄所長を団長に沖縄県内のエンターテインメントコンテンツ関連事業者・機関20社・機関、31名が参加し、視察やデモストレーション、商談を行ったもの。
そのビジネスマッチングの成果として、那覇市の映画製作会社「シュガートレイン」が、製作作品『やぎの冒険』(2010年公開 仲村颯悟監督)について、香港の映像配給会社オールライツエンターテイメント社と中国本土の販売契約を締結したことが報告された。沖縄県では映像やデジタル著作物といったコンテンツを一つの“県産品”としてとらえ、積極的に国内外へ展開する企業を応援しようという施策を行っている。
記者発表で沖縄県文化観光スポーツ課の瑞慶山郁子課長は、「コンテンツ産業は沖縄の新たな成長産業として育成に取り組んでいる。県も組織を変え、文化産業を支援する班を設けて臨んでいる」と県の取り組みをコメント。ミッションの水野団長は「沖縄のコンテンツを海外に発信する上で、こうした映像コンテンツはとても重要。映画の中に登場する県産品を映画とともにプロモーションすることもできる。フィルマートでは、県産品、物産のPRも同時に行った」と意義を強調した。
シュガートレインの井手裕一代表取締役は、「香港フィルマートで試写会やセールスを行い、売れるという感触はありました。著名な俳優が出ているという映画ではありませんが、『オリジナルを感じる』『懐かしい感じがする』と、作品に込められた沖縄の文化や風景、人の姿をストレートに評価してもらえた。こうした取り組みを沖縄県民に知ってもらい、アーティストや映像制作の活動をする人の積極的な参加を望みたい。そういう人を支援していきたい」と将来展望を口にした。
中国での公開地域や日程はこれから調整が進められ、井手代表取締役は「おそらく来年度明けくらいになるのではないか」と見込みを語った。