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2012年10月19日

【連載/沖縄エンタんちゅ】オペラ「トロヴァトーレ 吟遊詩人」の公演目前!総監督の翁長剛に突撃インタビュー

沖縄オペラ協会によるオペラ「トロヴァトーレ 吟遊詩人」が、10月27日(土)・28日(日)の2日間、浦添市てだこ大ホールで公演される。同オペラは、「椿姫」「リゴレット」と並び、イタリアの作曲家・ヴェルディ中期の三大傑作のひとつで、沖縄では初上演。ソリスト、合唱、オーケストラ、総勢130人が集結して挑む、本格的なオペラ公演。今回は、総監督で本公演のルーナ伯爵を演じる「翁長剛さん」に突撃インタビューし、公演目前にいろいろ語ってもらった。

 

 

――― 歌を始められたきっかけは?

翁長:1966年当時、トランジスタが出回っていて真空管アンプなんかを作っていました。それで電気工学を目指して受験したが、数学が全然だめだったので電気の道はあきらめたんです。担任の先生に「お前どうするんだ」って言われて、美術(油絵)か、染め織か、って言ったらすごい怒られて、「なら音楽やります!」って先生に言っちゃった。そしたら、さらに先生たちに何を考えているんだってさんざん怒鳴られて、“いつかこの人たちを見返してやろう!”と思ったのが、きっかけです。

 

――― その後、どのようにオペラのプロの道を目指したのですか?

翁長:高校卒業してからピアノを習い始めて、2年浪人して琉大の音楽科に入ったんです。その後、教員の仕事が決まったんだけど、でも自信がなくて。ある日、とてもすばらしい先生の授業に魅せられて、自分には教員は無理だと感じました。それでまた1年浪人して、東京芸大の声楽科へ入学したんです。音楽をはじめるのが遅かったので、朝起きたら歌う、歯磨きしながら歌う、テレビを見ながら頭の中で歌う、駅までの間、電車を待つホームも。そうやってはじめるのが遅かった部分の時間を埋めていった。プロの声楽家になろうと決めてからは、数人の先生にレッスンをしてもらいながら、コンクールへ挑戦したり、オペラを見る費用などで、毎月10万円を音楽に使っていましたね。今の沖縄の生徒たちには考えられないでしょうが。

 

――― 毎月10万円の音楽費用は、どうやってやりくりしていたのですか?

翁長:当時、学生結婚をしていて、家内がピアノ教室で60人位の生徒を教えていました。それでも、音楽に月10万使うとなると、食費などをとにかく切り詰めて。だけど、苦しいって感じたことはなかったですね。

 

――― プロの声楽家になって、印象に残っているエピソードなどはありますか?

翁長:渋谷ジャンジャンで沖縄出身の演出家・粟国安彦さん企画のコンサートに出演したときに、3万円のギャラをもらった。プロの扱いをうけてもらった初めてのギャラなので、その後、それ以上のギャラをもらってもあまり印象に残っていないんです。やっぱり、その“3万円”は忘れられないですね。

 

――― 今まで出演した公演で、印象的なシーンは?

翁長:東京オペラ・プロデュースのオペラ「シモン・ボッカネグラ」で、最後、歌いながら階段から転げ落ちて死ぬシーン。本当に階段から落ちるので、ケガをしないように何度も練習をしていました。

 

――― 翁長さんにとってオペラの魅力とは?

翁長:喜怒哀楽を含めての人間の感情や心の奥の深い部分を、声の響きで表現できるのがオペラの魅力ですね。ただ、やればやるほど大変だし、出来ないときの悔しさが、次にリベンジする!って気持ちになり、そこがまた楽しいところ。

 

――― 10月27日(土)・28日(日)の公演を目前にしてお忙しいと思いますが、練習量のこだわりなどはありますか?
翁長:70回という練習回数にもこだわっています。やはり、いいオペラを作るためには、作り上げていく過程と練習量が大事。いろいろな人が集まるのでチームワークを大切にしています。

 

――― 今回のオペラの見どころを教えてください。
翁長:今回は、全編イタリア語ですが、映画のように舞台はしに字幕がつくので、オペラ初心者でも安心です。各幕を説明するナレーションもあり、ストーリーを知らなくても十分に楽しめます。また、ドキドキするようなストーリー展開なので、普通のクラシックコンサートよりずっと楽しめると思うし、ぜったいに眠れないと思う。全編が声のバトルというところが最大の見どころ。ソプラノ、テノール、バリトン、メゾソブラノの4人全員が対等で同じ分量、同じインパクトがあり、だからこそ声のバトルになる。また、第1幕の最初に、バスがすごい長い時間ストーリーを説明しながら歌うシーンがあります。こういうオペラはあまりないので、そこも面白い。合唱では、出演者の年代の層が幅広いので、音に厚みがあり真実味が感じられると思います。

 


――― では、最後に、公演への意気込みと、読者に向けてメッセージをお願いします。
翁長:出演者全員の体当たりで火花を散らした演技や、アンサンブルの美しさ、メロディーの美しさを存分に楽しんでもらえたらと思います。

 


全身を使って戦っているから“歌うことは格闘技”と語る翁長さん。公演にむけて毎日休みなく戦っている翁長さんはじめ、出演者全員の力が結集されたオペラ「トロヴァトーレ 吟遊詩人」の白熱した舞台に期待をしよう。




【翁長剛(おながつよし)】
東京芸術大学卒業。1980年~84年イタリア留学。82年、ベッリーニ国際音楽コンクール3位入賞、リッカルド・ストラッチャーリ国際声楽コンクール2位入賞。83年、ノヴァラ市主催のカルロ・コッチャ国際声楽コンクールで2位入賞。84年帰国。東京と沖縄で帰国リサイタルを開く。その後、オペラ「カルメン」「蝶々夫人」など数々のオペラに出演する。1990年~2012年まで沖縄県立芸術大学に赴任。沖縄にて、沖響主催オペラ、那覇市主催オペラのプロデュース及び出演。2007年から「マクベス」「シモン・ボッカネグラ」「椿姫」「リゴレット」とヴェルディ作品に取り組む。

オペラ「トロヴァトーレ 吟遊詩人」
【開催日】2012年10月27日(土)・28日(日)
【会場】浦添市てだこホール(大ホール) ※沖縄県浦添市仲間1-9-3
【時間】10月27日(土) 開演18:00(開場17:00) 
     10月28日(日) 開演16:00(開場15:00) 
【前売券】S席7000円 A席6000円 B席5000円 ※当日券は500円増 ※全席指定
【プレイガイド】浦添市てだこホール、琉球新報社、沖縄三越、リウボウ、コープあぷれ、普久原楽器、琉球新報事業局(泉崎)
【問い合わせ】沖縄オペラ協会 TEL:080-6497-7294

オペラ「トロヴァトーレ」の見どころを熱く語る翁長剛さん
オペラ「トロヴァトーレ」の見どころを熱く語る翁長剛さん
オペラ「トロヴァトーレ」の見どころを熱く語る翁長剛さん
ボイストレーニングをしてくれる翁長剛さん

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