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2020年11月19日

三上智恵氏の「証言 沖縄スパイ戦史」が第7回城山三郎賞を受賞



ジャーナリストで映画監督の三上智恵氏の書籍「証言 沖縄スパイ戦史」(集英社)が、このたび、「第7回城山三郎賞」を受賞した。

「城山三郎賞」は、公益財団法人角川文化振興財団が主催する文学賞。戦後経済小説の祖でありながら、歴史小説、戦記小説、随筆など数多くの名作を遺した城山三郎氏にまつわる賞。作中のさまざまな人物像を通して、組織と個人という問題を始め、人間の在り方を深く追究した城山氏の思想は、文学界のみならず政財界でも高い評価と広い尊敬を集めている。「城山三郎賞」は、城山氏が貫いた精神を受け継ぎ、小説、評論、ノンフィクションを問わず、いかなる境遇、状況にあっても個として懸命に生きる人物像を描いた作品、あるいはそうした人たちが著者である作品を顕彰するために、2014年に創設された。

11月19日、第7回を数える「城山三郎賞」の選考委員会が、東京・飯田橋にて行われた。今回は、2019年6月1日~2020年5月31日までに刊行された、日本語で書かれた書籍が対象で、「証言 沖縄スパイ戦史」のほか、秋山千佳氏の「実像 ―広島の『ばっちゃん』中本忠子の真実―」(KADOKAWA)、常井健一氏の「無敗の男 ―中村喜四郎 全告白―」(文藝春秋)、中川一徳氏の「二重らせん ―欲望と喧騒のメディア―」(講談社)が候補となっていた。

受賞した三上氏は、1964年東京都生まれのジャーナリスト、映画監督。毎日放送、琉球朝日放送でキャスターを務める傍らドキュメンタリーを制作。2013年、初監督映画『標的の村』でキネマ旬報文化映画部門1位ほか、19の賞を受賞した。フリーに転身後、映画『沖縄スパイ戦史』(大矢英代との共同監督作品、2018年)は、文化庁映画賞ほか8つの賞を受賞した。

そんな三上氏が著した「証言 沖縄スパイ戦史」は、証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録。第32軍牛島満司令官が自決し、1945年6月23日に終わった表の戦争の裏で、沖縄本島北部では住民を巻き込んだ“秘密戦”が続いていた。ゲリラ戦を展開したのは、「護郷隊」という少年兵たちで、彼らに秘密戦の技術を教えたのは、陸軍中野学校出身の青年将校たちだったという。

映画『沖縄スパイ戦史』には収まらなかった、30人あまりの証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫った渾身のノンフィクションになっている。

沖縄戦の裏で起きていた、まさに“最暗部”と称される記録。映画では描ききれなかった三上氏の思いをしっかりと受け取ろう。

「証言 沖縄スパイ戦史」(三上智恵著)
発売中 1,700円(税別)  集英社

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